パレスチナ自治区ガザで軍事侵攻を進めるイスラエルのネタニヤフ首相は21日に発表した声明で、「今後数日のうちに、我々は(イスラム組織)ハマスに対する軍事的・外交的圧力を強めていく」との方針を示した。イスラエルでは22日から1週間にわたる「過ぎ越し祭(ペサハ)」が始まるが、イスラエルがガザ最南端ラファへの地上侵攻に踏み切る可能性もある。
過ぎ越し祭は、旧約聖書に基づいたもので、古代エジプトでの奴隷としての生活から解放され、モーセの導きでイスラエルの地へと向かった「出エジプト」を記念する祭日。家族や親戚が集まり、特別な食事を囲む最も大事な祭日の一つで、今年はガザでの戦闘にどう影響するのかが注目されている。
停滞しているガザでの戦闘休止と人質解放をめぐる交渉について、ネタニヤフ氏は「残念ながら、人質解放に向けたすべての提案はハマスに拒否されてきた」と主張。ハマスはイスラエル政府に対する様々な圧力が強まることを期待し、交渉の妥結に向けて態度を軟化させないとの見方を示した。ネタニヤフ氏は、ハマスの強硬姿勢を崩すために、「さらなる痛烈な打撃を与える。これはすぐに起きる」とした。
イスラエル軍のハガリ報道官…