海のうなりのように聞こえてくる、マンドリンやギターのトレモロ。そこにイタリアのカンツォーネのような旋律が乗り、曲は劇的なクライマックスに到達した。
連載 ギタマン♪
「ギタマン」の愛称で知られる全国高校ギター・マンドリン音楽コンクール(全日本高校ギター・マンドリン音楽振興会、朝日新聞社主催)が7月26、27日、大阪府吹田市の市文化会館で開かれる。全国16都府県から58校が参加し、日頃の練習の成果を披露する。
広島女学院中高(広島市)のマンドリンクラブは、全国高校ギター・マンドリン音楽コンクールに40回以上の出場を誇る伝統校だ。約30人が曲を弾き終わるとすぐに、学生指揮者の南部心さん(高校3年)が求める演奏のイメージを次々に部員たちに伝えていった。
「『次、何弾いていくんじゃろ』と、聴いている人が前のめりになっていくように。一直線に弾かずに、長い目でフレーズを感じて」「静まりかえるところでは、止まることも表現にいれてほしい」
部員たちは真剣な表情でメモを取りながら、南部さんとのやりとりでイメージを共有する。まるで講習会の勉強のようなイメージで、教室での合奏練習は進んだ。
部長でギターの福山京香さん…