2025年6月23日、イランがカタールの米軍基地に対してミサイル攻撃を加えたと発表した後、ドーハの空で見えた光=ロイター

 イランは23日夜、中東カタールの米軍基地に対してミサイル攻撃を実施した。米軍によるイラン国内の核関連施設への攻撃に対して報復した形だ。トランプ米大統領はSNSへの投稿で、イラン側から早期に攻撃の通告を受け、米側の死傷者はなかったと明らかにし、「これ以上の憎悪が広がらないことを願っている」と述べた。

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 イランの精鋭部隊「イスラム革命防衛隊」の発表によると、「米国の犯罪政権によるイランへの軍事的侵略および国際法違反に対し、革命防衛隊はカタールのアルウデイド基地に強力で破壊的なミサイル攻撃を実施した」という。

 一方、トランプ氏は攻撃後の投稿で、「我々による核施設の破壊に対し、イランは予想通り非常に弱い反応を示し、我々は効果的に対処した」と述べた。トランプ氏によると、イランから発射されたミサイル14発のうち、13発を迎撃し、1発は異なる方向に向かった。死傷者はなく、米側の損害もほとんどなかったという。「イランが事前に通告を発したおかげで、人的被害を回避でき、イランに感謝する」とも述べた。

 トランプ氏は「今後、イランは地域の平和と調和に向けて進むだろう。イスラエルにも同様の行動を強く促す」との考えを示し、中東情勢のさらなるエスカレーションは避けたい思いをにじませた。

 米メディアによると、トランプ氏はイランの攻撃を受け、ヘグセス国防長官やケイン統合参謀本部議長らと協議したという。米国防総省当局者は23日、「アルウデイド空軍基地が本日、イランからの短距離、中距離弾道ミサイルによる攻撃を受けた」とし、現時点では米側の死傷者は確認されていないと述べた。

 中東の衛星放送局アルジャジ…

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