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神里達博さん

神里達博の「月刊安心新聞+」

 ついにイスラエルがイランを攻撃した。核関連施設が破壊され、軍の幹部や核科学者が殺害された。

 極秘とされていた政府要人の居場所を、イスラエルが正確に把握していた点にも注目が集まった。イラン内部に諜報(ちょうほう)機関の工作員が入り込み、周到な準備をしていたというのだが、そのような作戦の内幕が公にされること自体、異例のことである。

 そして米国も、核施設への攻撃に踏み切った。使われたのは超大型の地中貫通爆弾「GBU57」である。

 地下60メートルまで到達して目標を破壊するというこの爆弾は、米国空軍向けにボーイング社が中心となって開発・製造したものだ。核兵器以外でこの深度の標的を破壊できる兵器は他に存在しない。また爆弾が重すぎて通常の爆撃機には搭載できないことから、B2ステルス爆撃機をそのために改造したのだという。実戦での使用は今回が初めてである。

 24日、停戦への動きがあったものの、今後はどうなっていくのか。

 だが今、私たちの世界が抱える問題は、もちろんこれだけではない。

 まず、イランへの攻撃に注目…

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