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イランの首都テヘランで2024年8月12日、掲げられたパレスチナ旗(左)と、殺害されたイスラム組織ハマスのハニヤ前政治局長の絵。提供写真=ロイター

 イスラム組織ハマス最高幹部のハニヤ政治局長が殺害されたことをめぐり、米ネットメディア「アクシオス」は11日、イランが数日内のイスラエルへの報復攻撃を計画していると報じた。15日に予定されるパレスチナ自治区ガザでの停戦や人質解放の交渉再開を控え、当事者の動きが激しさを増している。

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 報道によると、イスラエルの情報機関に詳しい関係者2人が、同機関による最新の評価としてイランが数日内にイスラエルに報復する可能性が高い、と明かした。ただ、関係者の一人は「(状況は)まだ流動的だ」とも述べたという。

 イラン政府は首都テヘランでのハニヤ氏の殺害直後、イスラエルの関与を断定し、報復を宣言。これに対し、米国を中心に、イランに抑制的な対応をするよう求める国際的な圧力が高まった。イラン国連代表部は9日の声明で「停戦の可能性を損なわない形で対応することを望む」と述べ、一時は報復に慎重になっているともみられていた。

停戦交渉中のハニヤ氏殺害、ハマスは態度を硬化

 だが、イラン国営通信によると、イランの革命防衛隊幹部は11日、ハニヤ氏の殺害はイスラエルによる「愚かな行為だった」として、改めて報復を明言。ロイター通信によると、イラン当局のメディアは革命防衛隊が13日まで同国西部で軍事演習をすると伝えた。

 報復をめぐる動きが再び活発化するなか、イスラエルのガラント国防相は11日、オースティン米国防長官と協議した。アクシオスによると、ガラント氏もイランが大規模な攻撃を準備していると伝えたという。

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