イランのペゼシュキアン大統領。6月12日撮影。大統領府ウェブサイトから=ロイター

 イランのペゼシュキアン大統領は2日、イスラエルや米国によるイランの核施設攻撃に適切な対応をとらなかったとして、国際原子力機関(IAEA)に対する協力を停止する法律の施行を発表した。イラン国営メディアが報じた。国際的な監視ができなくなり、イランの核開発活動の不透明さが増しそうだ。

 施行された法律は、核不拡散条約(NPT)のもとでの査察などを含むIAEAとの協力の一切を「条件が満たされるまで」直ちに停止する、とした。

 NPT加盟国のイランはこれまで、IAEAとの間で包括的保障措置協定を結び、ウラン濃縮施設や濃縮ウランに関する情報の提供や査察官の受け入れをしてきたが、IAEAは協力が不十分だとしてイランを批判。イラン側はIAEAは公平性を欠いていると反発していた。イスラエルと米国による核施設攻撃後は、IAEAが攻撃を食い止めるどころか「加担した」と猛反発し、国会で6月25日に協力停止法案を可決していた。

 攻撃を受けたイランの核施設…

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