イランの報復攻撃で空襲警報が鳴り、地下のシェルターに避難するエルサレム市民ら=2024年4月14日午前1時50分、根本晃撮影
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 13日夜から14日未明にかけてあったイランのイスラエルへの報復攻撃。記者が取材していたエルサレムでも空襲警報が鳴り響き、「三大宗教の聖地」は緊張に包まれた。

 「ウーーー」。記者が原稿の執筆作業を終えて仮眠を取り始めた矢先の午前1時40分ごろ、窓を閉めていてもはっきりと聞こえる大きな音でサイレンが鳴り始めた。これと前後して「ドーン」という鈍い爆発音が聞こえた。イスラエル軍が防空システムでミサイルなどの飛翔(ひしょう)体を迎撃した音だったとみられる。

 眠い目をこすりつつ、泊まっていたアパートの地下にあるシェルターに駆け足で向かった。ほぼ何もないコンクリート造りの空間に家族連れなど40~50人程度が身を寄せ合っていた。不安げな表情で抱き合う家族や泣き声を上げる乳幼児はいたが、大きな混乱は見られなかった。数分ほどで空襲警報が解除されたことがわかり、それぞれの部屋に戻っていった。

 イスラエルは昨年10月以来、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスやレバノンを拠点とする親イラン組織ヒズボラとの戦闘を続けているが、イスラム教の聖地でもあるエルサレムが攻撃の対象になることはまれだ。街の人々はどのように受け止めたのか。一夜明けた14日に聞いた。

「スターウォーズみたいだ」の声も

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