イランの核開発問題で、英仏独の欧州3カ国が28日、国連安全保障理事会の過去の対イラン制裁を復活させる手続きを開始し、イランに核開発の制限を迫る圧力がさらに強まった。制裁が復活するとどうなるのか。各国の思惑は。
- 欧州3カ国、核問題でイランへの国連制裁復活の手続きを開始
「イランの核プログラムは世界の平和と安全に対する脅威として残っている」。英国のラミー外相は28日に発表した声明で、手続きを始めた理由をこう表現した。ただ英仏独3カ国外相は共同声明で、安保理がこの問題を採決するまでの30日間、イランとの外交努力を続ける考えも表明した。米国のルビオ国務長官も、制裁復活手続きの開始を歓迎する一方でイランとの協議の用意があることを明らかにした。
2015年のイラン核合意とともに解除された安保理の過去の制裁をすべて復活させることができる「スナップバック」規定は、イランが合意事項を守らなかった場合などを想定した措置としてあらかじめ定められていたものだ。
経済的には米国の単独制裁の方が強力との見方も
核合意参加国のいずれかが「…