イランで、現地通貨リアルの記録的な下落が起きている。イスラエルや米国の攻撃を受けた6月の「12日間戦争」に続き、8月末には核問題に関連して過去の国連安全保障理事会による対イラン制裁をすべて復活させる手続きが始まった。すでに米国の制裁で経済苦境にあるイランでは、人々の不安は資産を「ドル、ユーロ、金」に換える動きに表れると言われ、今年は特に顕著になっている。
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公定レートは1ドル57万リアルほどだが、実際に市中で取引されている実勢レートとはかけ離れている。実勢レートを記録しているサイトbonbast.comによると、「英仏独が近く国連制裁復活手続きを開始する」という情報が流れ始めた8月27日に1ドル100万リアルを突破。制裁復活手続きが開始された3日後の31日には106万リアルに達して過去最安値を記録した。8月初めから2割近く下落した。
今年2度目の1米ドル=1,000,000リアルの記録的水準
1ドルが100万リアル台を…