福井県内の多くの浜が1日、海開きを迎えた。かみ癖がついたイルカの出没に悩む県や沿岸の市町、海水浴場管理者らは、今季から全国初の取り組みを始める。背びれにつけた発信器でイルカの位置を把握し、管理者を通じて遊泳者をいち早く退避させる計画だという。
ただ、県担当課や研究者は楽観していない。発信器は万能ではないからだ。天候が崩れたりイルカの潜水が長かったりすると発信器からの信号は弱まる。県によると、信号の受信は順調でも1時間に10分程度。それ以外の動きは読めない。
イルカの寿命は40年とも言われる。かたや発信器の寿命(電池持ち)は数カ月程度。発信器は一時しのぎで、目撃情報の収集や素早い退避の重要度は変わらない。
イルカへの負担と負傷者の後悔
イルカへの負担も無視できな…