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インド北部ジャム・カシミール州で2024年10月21日、武装勢力によるものとみられる襲撃で亡くなった医師の死を嘆く女性=ロイター

 パキスタンと領有権を争うインド北部のジャム・カシミール州で、建設作業員らが銃撃され、少なくとも7人が死亡した。地元メディアが20日、報じた。警察は武装勢力による無差別テロとの見方を示している。

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 インド紙インディアン・エクスプレスは、少なくとも2人の武装した男が20日夜、トンネルの建設現場付近にある民間企業の宿舎を襲い、作業員らを無差別に撃った、と伝えた。死者の多くは州内外から来ていた労働者。軍や警察が容疑者の行方を追っているが、詳細は明らかではない。

 現場は州都スリナガル周辺の山中で、パキスタンとの係争地に近い。建設中のトンネルは、事件のあった地域と観光地とを結ぶ計画で、地元における重要インフラと位置づけられている。地元メディアによると、同地方では今年に入り、旅行者や労働者に対する襲撃が相次いでいるという。

 同州では10月上旬に議会選があり、地域政党と野党・国民会議派の連合が過半数を獲得。新政権が発足したばかりだった。オマル・アブドラ州首相はX(旧ツイッター)に「非武装で罪のない人に対する攻撃を強く非難する」と投稿した。(バンコク=伊藤弘毅)

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