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インド北西部ウダイプールでクラクションを鳴らしながら行き交う三輪タクシーや車=2023年11月18日、石原孝撮影

@アイザウル(インド)

 インドの名物の一つは、車や三輪タクシーから鳴らされる、けたたましいクラクション音だろう。

 隣のバングラデシュやアフリカ大陸のナイジェリア、エジプトもやかましいと思ったが、インドもなかなか負けていない。

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 ある男性運転手は「あいさつ代わりに鳴らしているだけだよ」と笑う。私も今では長期出張から戻ってあの甲高い音を聞くと、「帰ってきたな」と何だか安心してしまう。

 今のところ、ガンジス川で有名なバラナシで乗ったタクシーの男性運転手が、私の中の「ナンバー1」だ。

 渋滞もしていなければ、他の車が危険な運転もしていないのに、約30秒に1度のペースで「プ、プー」と鳴らすのだ。約30分の運転中、ほぼ途切れることがなかった。

 地元の車メーカーの幹部に話を聞くと、「私たちのクラクションの耐久性は、日本車や韓国車と比べて3~5倍の強度がある。じゃないとすぐに壊れてしまうから」と教えてくれた。

 そんなクラクション文化のインドにも例外はある。

 6月上旬、北東部ミゾラム州…

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