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インドの首都ニューデリーの投票所で列に並ぶ有権者ら=2024年5月25日、石原孝撮影
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 「世界最大の選挙」と呼ばれるインドの総選挙(下院、543議席)は、1日にすべての地域で投票が終了した。複数の出口調査では、与党連合が過半数の議席を確保する見込みと報じられているが、野党側は反発している。

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 インドの総選挙は有権者が9億6880万人に上り、4月19日から各地域ごとに7回に分けて投票が行われてきた。開票は6月4日に一斉に行われ、当日夜までに大勢が判明する見通し。投票率が前回総選挙より下がっている地域も多く、熱波による酷暑も一因と指摘されている。

 与党インド人民党(BJP)は、国民からの支持が高く、3期目を狙うモディ首相を前面に出した選挙戦を展開。選挙公約に「モディの保証」とのタイトルを付け、次の5年で世界3位の経済大国にすると強調した。

 インド政府は5月31日、昨年度の実質GDP成長率が8.2%だったと発表。コロナ禍後に急回復を遂げた2021年度の9.7%よりは低いが、22年度の7.0%を上回り、世界でも有数の高さになっている

 モディ氏は「政権が安定していることは最も重要なことだ」と主張。政策の継続を訴え、夏季五輪の招致や高速鉄道網の拡大も目指すと公約に記した。前回総選挙で獲得した303議席を上回る議席獲得を目指した。

 モディ氏は1日、自身のX(旧ツイッター)に「人々が、与党連合の再任に向けて記録的な数の投票をしてくれた」と投稿し、勝利に自信を見せた。

 一方、前回は52議席の獲得にとどまった最大野党国民会議派のラフル・ガンジー元総裁は、「モディ政権下で一握りの富裕層ばかり裕福になっている」と批判し、他の地域政党と協力して政権奪還を目指した。

 総選挙で勝利した政党は首相を選出、経済が成長し国際社会での存在感も増しているインドのかじ取りを担うことになる。

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