インド国防省は7日、パキスタンとの係争地カシミールのパキスタン支配地域とパキスタン領内にある9カ所のテロリストの拠点を攻撃したと発表した。パキスタン軍は、攻撃によって子どもを含む26人が死亡し、46人が負傷したと発表した。一方、インドメディアによると、6~7日にパキスタン側から発砲があり、インドが実効支配するカシミール地方で子どもを含む民間人7人が死亡し、40人近くが負傷したといい、双方の対立が激化している。
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インド国防省は7日未明、「インドに対するテロ攻撃が計画されているパキスタンと、同国占領下のカシミール地方の9カ所のテロリストの拠点を攻撃した」と発表。4月下旬にインド北部カシミール地方のパハルガム近郊で起きた武装勢力による襲撃で観光客ら26人が殺害されたことへの報復だと強調した。パキスタンの軍事拠点は標的にしておらず、標的の選定、攻撃は自制的だとしている。
観光客らが襲撃された事件は、パキスタンを拠点とする過激派組織が犯行声明を出したが、インド政府は「テロ攻撃」にパキスタン側が関与していたと主張。国境閉鎖やインダス川の水利用に関する両国の協定の停止措置を取るなどしていた。パキスタン側は関与を否定し、「水の遮断といった行為は、戦争行為とみなされる」と反論していた。
パキスタンのシャリフ首相は…