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伊勢木綿についてメモを取るタマン・フルバさん(右)=2025年8月13日、三重県伊勢市宇治浦田1丁目、安田琢典撮影
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 コロナ禍以降、日本を訪れる外国人観光客(インバウンド)は右肩上がりに増えている。ところが、全国有数の観光地として知られる伊勢志摩を抱える三重県は伸び悩む。なぜなのか。

 お盆休みの8月13日、伊勢神宮内宮前にある「おかげ横丁」は多くの観光客でにぎわっていた。運営する伊勢福に昨年4月に入社したネパール出身のタマン・フルバさん(23)も物販に励んでいた。

 タマンさんは日本の観光業で働きたいと考え、2019年に来日。四日市市などの専門学校で日本語と観光ビジネスを学んだ。日本語を流暢(りゅうちょう)に話すだけでなく、英語とヒンディー語も堪能。広報と営業の仕事を担い、伊勢神宮の歴史や三重の伝統文化を学びながら、海外に情報発信している。

 タマンさんは「日本ならではの街並みや文化に触れられる場所で働くのはやりがいがある。インバウンドに伊勢神宮の歴史的な背景を説明できるようになりたい」と語る。

 伊勢福にとって、タマンさんは初めて雇用した外国人材だという。

「10年前と比べて増えた」はずなのに

 「肌感覚だが、おかげ横丁で…

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