大阪・関西万博に合わせて来日し、英国パビリオンで朝日新聞の単独インタビューに応じたリサ・ナンディ文化・メディア・スポーツ相=2025年5月22日午後、大阪市此花区の夢洲

 大阪・関西万博に合わせて来日した英国のリサ・ナンディ文化・メディア・スポーツ相が22日、朝日新聞の単独取材に応じた。英国はコロナ後の観光業が好調で、2023年には訪英外国人による国際観光収入が739億ドル(計約10兆5700億円)で世界3位(日本は386億ドルで同10位)だ。観光政策も担当するナンディ氏に、躍進の背景や政府の取り組みを聞いた。

 国連の統計などによると、23年の英国のインバウンド旅行者数は3720万人で、フランス、スペイン、米国、イタリア、トルコ、メキシコに次ぐ世界7位。コロナ前から順位を三つあげた。一方で日本のインバウンド旅行者数は同年、約2500万人だった。

 ナンディ氏は訪英旅行者が増えた理由に、「ハリー・ポッター」をはじめとする映画やテレビ番組が他国で広く知られていることを挙げた。「多くの人が、英国に関する文化的な作品を見て、訪英している。このため、訪問先はロンドンに限らず、原作の舞台や映画の撮影地など、各地方に分散している」と説明した。

 その上で、「英国で、オーバーツーリズム(観光公害)は問題になっていない」と指摘。英政府は、英国と他国の自治体間での交流を促しているといい、これが外国人旅行者の英国への理解を進め、結果的に旅行者の訪問先の分散化につながっているという見方を示した。

 ナンディ氏はさらに、英政府…

共有
Exit mobile version