ドラッグストア首位でイオン子会社のウエルシアホールディングス(HD、東京都)は11日、2位のツルハHD(札幌市)との経営統合を当初予定より約2年前倒しし、2025年12月1日に実施する、と発表した。人口減の加速やネット通販の普及で、ドラッグストア業界の国内での出店は限界を迎えており、今後も事業を拡大して収益を伸ばすため、「強者」が連合してアジア市場への進出を強化する。
発表によると、ツルハHDが株式交換などでウエルシアHDを完全子会社化する。ウエルシアHDは上場を廃止。実現すると、店舗数は国内最大の5659店、売上高は2兆3100億円の規模になる。その後、イオンがツルハHDの出資比率を50%超に引き上げる。統合を急ぐ理由をツルハHDの鶴羽順社長は会見で「業界のめまぐるしい変化に迅速に対応するため」とした。
統合後、親会社になるイオンとも連携し、商品の調達や物流面で効率化を進め、新会社は32年2月期決算で売上高3兆円を目指すという。両社は当初、統合の時期を27年末と発表していた。