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米ワシントンのホワイトハウスで2025年2月28日、ウクライナのゼレンスキー大統領(右)を出迎えたトランプ米大統領=AP
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 ウクライナと米国が4月30日、約2カ月先延ばしになっていたウクライナの資源開発に関する協定に署名した。浮き沈みの激しい両国関係の改善にはプラスの効果が見込め、ウクライナの復興に米国が強い利害関係を持つことは停戦努力の後押しにもなる。ウクライナが切望してきた米国による「安全の保証」には踏み込まなかったとみられるが、ウクライナの将来への米国の長期的な関与と支援の継続が期待される内容となった。

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 トランプ大統領は資源協定が締結される直前に開かれたホワイトハウスでの閣議で記者団を前に、「複雑な取引はしたくなかった。ウクライナにはほとんどお金がないから、成立しえない取引はしたくなかった」と述べた。

 単純な損得勘定で外交を判断する傾向があるトランプ氏は、ロシアによる武力の侵略を許さず、国際秩序を守るためにウクライナへの支援を続けてきたバイデン前政権への批判を毎日のように続けている。この日も、ウクライナへの支援に3500億ドル(約50兆円)を費やしたとする根拠不明な数字を持ち出し、回収の見込みがないことに「非常にまぬけだと感じる」と不満を漏らした。

 一方、今回の協定からは、支…

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