ロシアのウクライナ侵攻をめぐる停戦交渉について、トランプ米大統領は24日、ロシア側がこれまでに提示した譲歩は「戦争を止めることと、ウクライナ全土の占領を諦めること」だとの見解を示し、「かなり大きな譲歩だ」と評価した。違法行為を続けるロシアに、改めて甘い姿勢を示した。
- トランプ氏は和平に本気か 米識者の考える「安全の保証」の現実路線
ノルウェーのストーレ首相とホワイトハウスで会談した際、記者団の質問に答えた。ロシアによるキーウへの大規模攻撃には不満を示したが、ロシア側に寄り添った発言は続いている。30日間の無条件の即時停戦にウクライナは同意したのにロシアは同意しなかったことから、ロシアが平和の障害になっているかという問いには、「そうは思わない」と否定。「双方がいま平和を望んでいると思う」と主張した。
早期停戦の仲介をめざすトランプ政権は先週、ロシアが2014年に一方的に併合したウクライナ南部クリミア半島について、ロシアの領有権を米国として法的に認めることを含む和平案を、ロシアとウクライナ双方に提示したと報じられている。1期目の18年には当時のポンペオ国務長官が「米国はロシアのクリミア併合の試みを拒否し、ウクライナの領土保全が回復されるまでこの方針を維持する」と宣言しているにもかかわらず、なぜ領土割譲を認める方向に立場を変えたのかと問われたトランプ氏は「戦争が始まったからだ。自分が大統領だったら戦争は起きなかった」と答えた。
「ウラジーミル、やめろ!」ロシア側に憤りも
停戦交渉が思うように進まな…