英国防省は28日、ウクライナに侵攻するロシア軍がこのほど、同国東部ドネツク州の要衝チャシウ・ヤールで両軍支配地の境界となっていた運河を越え、市街地に接近したとの見方を示した。激しい戦闘が続いている模様だ。チャシウ・ヤールは州西部のウクライナ側の拠点地域に近く、ウクライナ軍にとってその防衛が今後の鍵を握るとみられている。
チャシウ・ヤールは、民間軍事会社「ワグネル」を中心とするロシア軍部隊が昨年5月に制圧した都市バフムートの西約10キロの位置にある。ウクライナ軍はバフムート撤退後ここで守りを固める一方、ロシア軍は徐々に攻勢を強め、今年7月には市内東端を南北に流れる運河沿いまで侵攻。以来、攻防は膠着(こうちゃく)状態が続いていた。
英国防省の分析によると、ロシア軍はこのほど、市南部でこの運河を渡り、西側に進軍したという。ただ、運河沿いの中・北部ではウクライナ軍が激しく抵抗。ロシア軍は支配を固められないでいるという。
2022年2月のロシア軍の…