ウクライナ議会のルスラン・ステファンチュク議長(49)が21日、首都キーウの議会で朝日新聞の取材に応じた。米国から求められている大統領選の実施について、ロシアによる全面侵攻を受ける間は不可能だとの考えを示した。
ウクライナでは法律の規定により、戦時体制下では大統領選や議会選を実施することができない。また、憲法で、現職大統領は選挙を経て新大統領が就任するまで権限を持つと定められている。
トランプ米大統領はウクライナのゼレンスキー大統領について「選挙を経ていない独裁者」と批判した。ステファンチュク氏は「彼は民主的な選挙で選ばれており、独裁者ではない」と強調。戦時下に選挙をすべきではない理由として、戦場にいる兵士たちが参加できない▽難民になった在外有権者が数百万人にも及ぶ▽国外から来る選挙監視団の目が行き届かない可能性がある――と語った。