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ロシア南西部クルスク州で2024年8月11日、焼けた自動車の近くで頭を抱える男性。現地当局によると、後ろの集合住宅にはウクライナ軍のミサイルの残骸がぶつかったという。コメルサント提供=ロイター

 ウクライナ軍がロシア南西部に大規模な越境攻撃を仕掛けています。現地で何が起き、どのような狙いがあるのか。防衛研究所の山添博史・米欧ロシア研究室長に聞きました。

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 ――今回の攻撃についてどう捉えていますか。

 この10カ月ほど、ロシアが主導権を握り、ウクライナと支援国がどこまで耐えられるかという「受け身」の議論が続いてきました。今回の攻撃は、ウクライナの側にも戦争の流れを変える力がまだあることを示す機会になったのではないでしょうか。

 全体としてはロシアが優勢な状況が続いていますが、ウクライナ国内の士気を高めたり、西側諸国が支援を続ける意思を再確認したりする契機になる可能性があります。

これまでの攻撃との違いは

 ――ウクライナ軍は現在、どのような作戦を展開していますか。

 ロシア南西部クルスク州に数…

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