オフィスビルが林立する横浜・みなとみらい地区(横浜市西区)にあるカフェ「ドゥルーズィ」は、ウクライナから避難してきた人々が集う。
ウクライナから戦禍を逃れて避難した人たちが情報交換できるようにと横浜市が開設した。「ドゥルーズィ」はウクライナ語で「友だち」を意味する。
このカフェで毎週開かれている日本語講座に、ずっしりと重い袋を持ってきた男性がいた。
横浜市都筑区に住む堀伸明さん(66)。小分けの袋を一人ひとりに配り出すと、たちまち受講者たちが笑顔になった。
「マヨネーズであえるのもおいしいよ」。レシピの共有も始まった。
小袋に入っていたのはビーツ。日本のスーパーではほとんど見かけないが、ウクライナの伝統料理ボルシチに欠かせない食材だ。
堀さんはこれまで2年間で、自ら栽培したビーツを計147キロ提供してきた。
発端は2022年春、ドゥルーズィができることをニュースで知り、訪れたことだ。
戦禍を逃れた避難者に、話しかけた言葉は
実際に足を運んでみたものの戸惑った。戦禍によって母国を離れた人たちに、どんな言葉をかければいいのか――。
かろうじて出てきたのが、「…