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エストニアの首都タリン中心部にある「自由広場」では、ウクライナとエストニアの巨大な国旗が並んで掲げられている=2023年12月、藤原学思撮影

 エストニア議会(一院制、定数101)は26日、憲法を改正し、地方選の投票権をエストニア国民と欧州連合(EU)域内出身の市民に制限する法案を賛成多数で可決した。地方政治にロシアの影響が及ぶことを避ける狙いがある。

  • 【連載】ロシアの隣で エストニアの危機感

 エストニアはロシアと国境を接しており、1991年に旧ソ連から独立を回復した。政府統計によると、人口137万5千人のうち、ロシアの市民権を保有する住民は7万9千人(5.8%)いる。

 エストニアはウクライナ侵攻開始後、ロシアの脅威に対する危機感を強めてきた。ウクライナ支援にも積極的で、ドイツのキール世界経済研究所によると、国内総生産(GDP)比の支援額は世界トップとなっている。

 憲法改正法案には議員92人が賛成し、反対は7人。地方選ではこれまで、外国籍や無国籍であっても、滞在許可証や永住権を持つ16歳以上なら投票を認めてきた。

 だが、今年10月に行われる…

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