米半導体大手エヌビディアの時価総額が9日、一時4兆ドル(約590兆円)を超えた。4兆ドルの大台に乗った企業は、世界で初めて。人工知能(AI)の開発や運用に不可欠な先端半導体に圧倒的なシェアを握っており、業績拡大への期待感が高まっている。
エヌビディアは、データセンター向けのAI半導体を手がけている。マイクロソフト(MS)やグーグルなど米巨大ITの競争がAI開発にシフトしているほか、日本や欧州、中東でも国を挙げて開発や利用が促進されるなか、同社製半導体の獲得競争が繰り広げられている。
生成AIが普及するようになってエヌビディアへの注目度は急伸。時価総額は昨年6月に3兆ドルの大台に乗せると、その月のうちにMSを抜いて世界首位に。そこから1年で今度は世界で初めて4兆ドルに乗せた。
時価総額で現在世界2位はマイクロソフト。アップル(3位)、アマゾン(4位)、グーグル(5位)、メタ(6位)と、いずれも米西海岸を本拠地とするテクノロジー企業が上位を占めている。