中米のエルサルバドルで、上智大学の国際ボランティアサークル「Givers」が今年3月、現地の学校でビットコインの授業を開いた。世界の最貧国の一つとされ、世界で最も治安が悪いと言われた国。なぜ、日本からビットコインの普及に取り組むのだろうか。
世界で初めて法定通貨にした理由
メンバー7人は3月、首都サンサルバドルから車で約3時間かかる小さな村アパネカを訪れた。キーナ・アヤコさん(3年)は「最初はとても怖かった。でも、現地の人はみんな優しい人たちだった」と話す。
スーパーもなければ、銀行もない。政府関係者の協力を得て、約2週間の滞在で、小学校2校、高校1校の生徒計220人にビットコインの仕組みを教えた。携帯アプリを触ってもらい、実際に決済して、体験してもらった。
エルサルバドルは2021年、世界で初めてビットコインを法定通貨とした国として知られる。ただ、価格が乱高下して安定しないため、利用は広がっていないのが現状だ。
Giversが現地でのビッ…