ペット目的などでオンライン取引されている両生類のうち、7割は「捕獲」が脅威になっている――。世界自然保護基金(WWF)ジャパンは5日、そんな分析結果を発表した。絶滅危惧種も多く、「種や生態系全体に悪影響を及ぼすことが懸念される」と警鐘を鳴らしている。
調査では8月、「楽天市場」「Yahoo! ショッピング」を対象に、生体が販売されている両生類の種名や個体数、採取場所などを調べた。
計595件の出品があり、オタマジャクシも含めると、それぞれのプラットフォームで1千匹以上の取引が確認された。出品されていたのは、計78種だった。
78種のうち、67種は海外が原産の種、11種は日本の在来種だった。また、国内外の15種は国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは絶滅危惧種で、準絶滅危惧(NT)も合わせると19種にのぼった。脅威として「捕獲」が挙げられている種の出品は411件と全体の7割ほどにのぼっていた。
準絶滅危惧の在来種も取引対象に
野外個体か飼育下での繁殖個体かといった、由来も調べた。種名が特定できた585件のうち、野外で捕獲したとされていたのは128件(22%)、飼育下で繁殖したとしているものは224件(38%)で、残りは情報がなかった。
調査では、日本の在来種にも脅威となっている可能性が示された。
出品されていた在来種のうち4種が環境省のレッドリストで準絶滅危惧とされ、出品件数でみると、在来種の取引の64%をこの4種が占めていた。特にアカハライモリは在来種の出品の半分を占めた。IUCNレッドリストで危急種(VU)とされているシリケンイモリの取引も確認された。ほとんどの種は国内の複数の地域のレッドリストに掲載されていた。
在来種の出品全体のうち、由…