2024年9月29日、ウィーンで総選挙の得票予測を受けて喜ぶ右翼政党「自由党」のキクル党首(中央)=ロイター

 オーストリアの総選挙(国民議会、定数183)が29日投開票され、地元公共放送の得票予測によると、反移民などを掲げる右翼政党「自由党」が初めて第1党になる見通しだ。ただ、過半数には届かず、連立交渉の行方が今後の焦点になる。ロシア寄りの姿勢をとる同党は、欧州連合(EU)の対ロシア制裁に反対で、EUのウクライナ支援にも影響を及ぼす可能性がある。

 開票結果(開票率99.4%)に基づく得票予測によると、自由党は28.8%、ネハンマー首相が率いる中道右派「国民党」は26.3%、中道左派「社会民主党」は21.1%。ネハンマー首相は同日夜、「第1党になるという私が定めた目標を達成できなかった」と述べた。

 欧州では移民や難民の流入への不満を背景に右翼政党が支持を伸ばしており、さらに勢いづく可能性がある。

 自由党は難民受け入れの制限…

共有
Exit mobile version