いわゆる「オーバーツーリズム」が一部の観光地で問題となっている。旅行者があふれ、住民の生活に悪影響を及ぼすことを指す言葉だ。政府は、観光を成長戦略や地域活性化の柱と位置づけており、さらに多くの場所で問題が起きる可能性がある。旅行者の心得として「ツーリストシップ」を唱える田中千恵子さん（26）に、旅先でのスマートな行動を聞いた。
2024年の訪日外国人客は約3686万人でコロナ禍前の19年を約500万人上回り、過去最多を更新した。訪日客の消費額も8兆円超と過去最高だった。政府は、30年までに外国人客を6千万人、消費額を15兆円に引き上げることを目標に掲げる。一方、日本人の国内旅行消費額（24年）は約25兆円で、こちらもコロナ禍前の水準を超えている。
「観光地の未来を旅行者が左右する時代になりました。それなりの振る舞いが求められるはずです」。田中さんは、そう話す。活動や講演で目立つよう、黄色いウィンドブレーカー姿が定番だ。
そもそも「オーバーツーリズム」とは？
「スポーツマンシップ」に着…
