Smiley face
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ラッピングされたせっけん。それぞれ三つのサイズがある=兵庫県芦屋市、宮坂奈津撮影
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 全てひとりで手作り。これ欲しさに全国から客が集まる。そんな洗顔せっけんを10年以上、販売し続けている「町のせっけん屋」が神戸市にある。デパートなどで売られる大量生産の化粧品が主流の中、目指すのは毎日でも飽きない「町のパン屋さん」のような存在だという。

 中央区栄町通1丁目の建物の2階にある「Sunday Savon(サンデーサボン)」。3畳ほどの空間に色とりどりの箱に入ったせっけんが並ぶ。その店名の通り、店が開くのは毎週日曜日だけだ。

全部ひとりで ネット販売もなし

 「届けたい品質のせっけんを販売するためには、この方法しかありませんでした」

 開発から製造まで1人でこなす田中光城さん(57)は言う。

 看板商品である「水入りせっけん」の試作を始めたのは2012年。

 それまで約20年間は、六甲…

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