打ち上げられた小型ロケット「カイロス」2号機。左奥は和歌山県太地町=2024年12月18日午前10時59分、同県串本町、朝日新聞社ヘリから、林敏行撮影

 和歌山県串本町で2024年12月に打ち上げられたが経路を逸脱し、飛行中止となった小型ロケット「カイロス」2号機について、宇宙ベンチャー「スペースワン」(東京都)は8月31日、センサーの誤信号が失敗の原因だと発表した。3号機の打ち上げ時期は明言しなかった。

 2号機は24年12月18日、打ち上げ3分7秒後に爆破、飛行を中断した。当時、同社は「燃焼ガスを噴出するノズルに異常が起き、飛行経路を逸脱した」と発表していた。

 8月31日の会見で同社は、詳しい調査結果をもとに、舵角(だかく)を検知するセンサーの誤信号が原因でノズルを適切に制御できなくなったと説明した。3号機では対策を施したセンサーを使うという。

 カイロス初号機は24年3月、打ち上げ直後に速度が予測よりも遅くなったことが原因で爆発した。3号機は改めて民間ロケットとして国内初となる人工衛星の軌道投入をめざす。民間企業などの衛星4基を載せる予定。豊田正和社長は打ち上げ時期について「可能な限り早く」と説明。「2カ月前に案内する。20年代の終わりには年20機(打ち上げ)という方針は変えていない」と話した。

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