カシオ計算機は11日、サイバー攻撃を受けて、社内や取引先の個人情報や機密情報が流出した可能性があると発表した。主力の腕時計を含む大半の製品で受発注や出荷が止まっており、生産やサービスへの影響が出ている。
同社によると、5日に一部のサーバーが不正アクセスを受けていることが発覚。社外からのアクセスを遮断する措置をとったため、システム障害が起き、オンラインストアでの出荷や修理の注文が止まった。腕時計「G―SHOCK」の新商品の発売も延期となった。
サーバーには「データを外部に漏らす」という趣旨の脅迫文が残されていた。従業員や取引先、一部の顧客の個人情報に加え、契約書や財務、技術に関わる社内文書が流出した可能性があるとし、規模を調べている。
現時点で悪用は確認されていないが、同社は不審なメールへの注意を呼びかけている。相談窓口は(0120・302346)。(高橋豪)