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ラストランを終えて上野駅に到着した「カシオペア」。展望室を備えた1号車が保存展示される=2025年6月30日午後5時40分、東京・上野駅、嶋田達也撮影
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 北海道と本州を結ぶ豪華寝台特急として人気を集め、今年6月に引退した「カシオペア」について、JR東日本は3日、客車の一部を大宮駅(さいたま市)近くに2027年春開業予定の大型複合施設で保存展示すると発表した。「鉄道のまち大宮」をアピールするシンボルにしたいという。

 カシオペアはオール2階建て全室個室タイプの豪華寝台列車として、1999年に上野―札幌間でデビュー。客車は寝台車10両、食堂車1両、ラウンジ車1両の12両編成で、乗ること自体を楽しむクルーズトレインの先駆けとなった。2016年の北海道新幹線開業に伴って定期運行を取りやめた後もツアー専用列車として活躍していたが、25年6月、車両の老朽化などを理由に引退した。

 展望室タイプのカシオペアスイートがある1号車が、建設中の複合施設「桜木PPJ(仮称)」屋外広場に展示される。カシオペアの歩みを学べる解説板や見学デッキも整備される予定だ。

 桜木PPJは、JR東や大和ハウス工業などが大宮駅西口の市営駐車場の一部を開発し、総延べ床面積約3万平方メートルの大型複合施設を建設するプロジェクト。商業棟やオフィス棟など5棟で構成され、25年4月に着工した。

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