岩谷産業が試作中の家庭用ガスボンベを使ったサウナ。一式持ち運べるのが特徴で、発売来年の予定=2025年6月27日、兵庫県尼崎市、福岡龍一郎撮影

 家庭用カセットコンロを手がける岩谷産業(大阪市)が、コンロ用ボンベを熱源としたテントサウナの開発を進めている。テントサウナの熱源はこれまで薪ストーブが主流だったが、薪の用意や煙の排気に難点があった。手に入りやすいコンロ用ボンベを使えば、煙も出ず、より気軽に「ととのい」を味わえるとしている。

  • サ道から13年、サウナの先にあった「ととのい」 タナカカツキさん

 スーパーやホームセンターなどで販売されている同社のコンロ用ボンベを4本つなげて熱源にする。外気温にもよるが、春夏は15分ほどでテント内を90度近くまで暖められるという。

 稼働時間は連続1時間半~2時間ほどといい「ととのい」には十分だ。煙を気にする必要がなく、自宅の庭やベランダでもサウナを楽しめるとする。

 発売は来年の予定で、価格は未定。家庭用に限らず、手軽にサウナを導入したい宿泊施設からの需要も見込む。

 同社は家庭用カセットコンロやボンベの国内最大手。新しい需要を掘り起こそうと、近年はボンベを使ったコーヒーの焙煎(ばいせん)機やインテリア暖炉なども開発している。

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