家庭用カセットコンロを手がける岩谷産業(大阪市)が、コンロ用ボンベを熱源としたテントサウナの開発を進めている。テントサウナの熱源はこれまで薪ストーブが主流だったが、薪の用意や煙の排気に難点があった。手に入りやすいコンロ用ボンベを使えば、煙も出ず、より気軽に「ととのい」を味わえるとしている。
- サ道から13年、サウナの先にあった「ととのい」 タナカカツキさん
スーパーやホームセンターなどで販売されている同社のコンロ用ボンベを4本つなげて熱源にする。外気温にもよるが、春夏は15分ほどでテント内を90度近くまで暖められるという。
稼働時間は連続1時間半~2時間ほどといい「ととのい」には十分だ。煙を気にする必要がなく、自宅の庭やベランダでもサウナを楽しめるとする。
発売は来年の予定で、価格は未定。家庭用に限らず、手軽にサウナを導入したい宿泊施設からの需要も見込む。
同社は家庭用カセットコンロやボンベの国内最大手。新しい需要を掘り起こそうと、近年はボンベを使ったコーヒーの焙煎(ばいせん)機やインテリア暖炉なども開発している。