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2025年1月6日、カナダの首都オタワで辞任を表明したトルドー首相=AP

 カナダのジャスティン・トルドー首相は6日、辞任すると表明した。支持率が低迷し、与党・自由党からも退陣を求める声が出るなか、トルドー氏は「次の総選挙では本当の選択肢が必要だ。内部(党内)で戦わなければならないのなら、私は最良の選択肢とならない」と述べた。

 トルドー氏は2015年10月の総選挙で自由党を率いて勝利してから、9年間にわたって首相を務めており、主要7カ国(G7)の現在の首脳としては最長だ。しかし、最近は支持率が低迷し、世論調査では野党・保守党が大きくリードしている。

 カナダでは議会の任期終了が迫っており、10月までに総選挙を行う必要がある。トルドー氏はこれまで、党首として総選挙に臨む方針を示してきたが、昨年12月には側近だったフリーランド副首相兼財務相がトルドー氏の政権運営を問題視する形で辞任。また、閣外協力をしてきた新民主党の党首も、政権の不信任案を提出する意向を表明し、自由党内からもトルドー氏の退任を求める声が高まっていた。

 トルドー氏は後継の自由党の党首が選ばれるまで、首相として続投する。また、議会は3月24日まで休会することも明らかにした。この間に新しい党首と首相が選ばれる予定だ。

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