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 ロシア・カムチャツカ半島沖で7月30日に起きたマグニチュード(M)8.8の地震が研究者に謎を突きつけている。近い場所で1952年に発生したM9の地震との関係をどうみるか。日本の地震予測を考えるうえでも重要だという。

 海洋研究開発機構の堀高峰上席研究員は米地質調査所(USGS)の余震データを見て驚いた。

 地震は地下の岩盤がずれ動く現象で、余震の分布はずれ動いたおおよその範囲(震源域)を示す。今回の震源域は、52年の震源域と重なっているように見えた。73年後に同じ場所で巨大地震が起こったのか。

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1952年のM9地震と余震の分布=東北大の福島洋教授作成、提供
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2025年7月30日に起きた地震と、余震の分布=東北大の福島洋准教授作成、提供

 岩盤にたまったひずみをM9…

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