凄腕しごとにん 本山愛さん(41)
エスビー食品スパイスコントロール室
クミンやローレル、コショウやカルダモン……。色も形もさまざまな種や葉を袋から取り出し、机に並べていく。異国の市場にいるような食欲を誘う匂いに、「香りがすごいですね」と顔をほころばせた。どれも自らが輸入を担当するスパイスだ。
- 凄腕しごとにん
国内スパイス市場のシェアが6割を占めるというエスビー食品には、専門知識を持つ約30人が原料調達や品質検査に携わる部署がある。その名も「スパイスコントロール室」。社内ではスパコン室と呼ばれる。
同室に配属されたのは2020年秋。約4年半を経て、今は海外調達チームのリーダーを務める。この間に手がけたスパイスの輸入量をカレー1食分で割ると、ざっと50億食分。上司は「彼女が選んだスパイスには間違いがない。どんな粒の大きさや味、香りならお客さまに満足いただけるか、判断できる知識がある」と評する。
別部署での10年、今の道支える
輸入を担当するスパイスの産…