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公式上映翌日の会見で話すジャファル・パナヒ監督=21日、フランス・カンヌ

 第78回カンヌ国際映画祭は24日夜(日本時間25日未明)、最高賞のパルムドールにイラン出身のジャファル・パナヒ監督による「シンプル・アクシデント」を選んで閉幕した。政治的な理由で投獄された男性らによる復讐劇を描き、評価された。

 パナヒ監督は「チャドルと生きる」でベネチア国際映画祭の金獅子賞、「人生タクシー」でベルリン国際映画祭の金熊賞を受賞しており、世界3大映画祭の全てで最高賞を獲得する「グランドスラム」を達成した。

 早川千絵監督の「ルノワール」は受賞しなかった。また、独立部門の「批評家週間」に参加していた瀬戸桃子監督によるフランス・ベルギー合作「ダンデライオンズ・オデッセイ」が、国際批評家連盟賞を受賞した。学生映画を集めた「ラ・シネフ」部門では、田中未来監督の「ジンジャー・ボーイ」が第3位に選ばれた。

 他の主な受賞は次の通り。グランプリ=「センチメンタル・バリュー」▽審査員賞=「シラット」「サウンド・オブ・フォーリング」▽監督賞=クレベール・メンドンサ・フィリオ(「シークレット・エージェント」)▽特別賞=ビー・ガン(「レザレクション」)▽男優賞=ワグネル・モウラ(「シークレット・エージェント」)▽女優賞=ナディア・メリティ(「リトル・シスター」)▽脚本賞=ジャンピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟(「ヤング・マザーズ」)

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