パレスチナ自治区ガザ南部ハンユニスで2025年5月3日、鍋を差し出して必死に食料を得ようとするパレスチナの子どもたち=AP

 イスラエルの攻撃が続くパレスチナ自治区ガザをめぐり、国連児童基金(ユニセフ)と世界食糧計画(WFP)は12日、すべての住民が食料不安の状態にあり、9月末までに47万人が飢饉(ききん)に陥る可能性があると発表した。イスラエルは3月2日からガザへの支援物資の搬入を完全に停止させており、人道危機が深刻化している。

 発表されたのは、食料危機の影響の程度を5段階で示す「総合的食料安全保障レベル分類(IPC)」の指標に基づく分析。これによると、9月末までに47万人が、IPCによる評価で最も深刻な段階である「飢饉」(フェーズ5)に陥るおそれがある。ガザの全住民にあたる210万人が、すでに「急性食料不安」(フェーズ3)以上の状態にあるという。

 7万1千人以上の子どもと1万7千人以上の母親については、緊急の治療を必要とする急性栄養不良状態にある、としている。

 発表によると、ガザ市民の健…

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