ニコラス・クリストフ
パレスチナ自治区ガザで、ひとときの希望が芽生えた瞬間があった。パレスチナ人たちがイスラム組織ハマスに対し抗議活動をしたのだ。
私がイスラエルとヨルダン川西岸を訪れていた時(外国人ジャーナリストは一般にガザに入ることは許されない)、その抗議は変化への希望、行き詰まりを打破するもの、今後の道を示すもののように見えた。しかし、ハマスはその勇敢な抗議を、拷問や殺害などによって今のところは抑え込んだようだ。
停戦の提案は話し合われているが、ハマスとイスラエルが戦争を終わらせる合意に達するには、依然として途方もなく隔たりがあるように見える。そのため、私はさらに多くの殺戮(さつりく)が起きることを恐れている。
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ガザの人々は、ハマスとイス…