パレスチナ自治区ガザで1日、感染拡大が懸念されるポリオのワクチン接種のため、戦闘の一時休止が始まった。地域や時間帯を限定したものだが、イスラエルとイスラム組織ハマスが攻撃を自制し、計画通りに安全に接種できるかが焦点だ。
今回の戦闘休止は、ガザで25年ぶりにポリオの感染が確認されたことを受け、世界保健機関(WHO)とイスラエル当局が合意した。ハマスも同意しているという。
WHOによると、ワクチン接種は10歳未満の子ども約64万人が対象。ガザの中部から始め、南部、北部の順番で各3日ずつ実施し、各日午前6時から午後2時までとしている。状況によって各地で1日延長する可能性もある。1回目の接種から1カ月後に、2回目のブースター接種をする必要があるという。
感染拡大を防ぐためには、対象者の9割以上がワクチンを接種する必要があるとされる。ただ、戦闘の長期化でガザの市民は住む地域を何度も変えざるを得ず、対象の子どもの居住地域を完全に把握できていないのが現状だ。
国連によると、ガザの道路網…