パレスチナ自治区ガザで2025年9月18日、イスラエル軍が最大都市ガザ市の住民に退避命令を出した後に避難する人々=ロイター

 イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザの最大都市ガザ市に地上侵攻し、犠牲者が増えるなか、イスラエルのスモトリッチ財務相は17日、ガザの今後について「不動産の宝庫」と発言した。

 スモトリッチ氏は国内で行われた式典に出席した際、「我々はこの戦争のために多額の資金を費やしてきた」として、イスラエル側に土地の分配が必要だとの認識を表明。米国側と協議していると明かした。ガザの現状については「解体の段階は終えた」と述べた。

 ガザの将来を巡っては、トランプ米大統領が2月、ガザ住民を域外に移住させ、米国が所有して再開発するという構想を表明。地中海のリゾート地を引き合いに「ガザを中東のリビエラにする」とも発言し、各国から批判を浴びていた。

 イスラエル軍は18日もガザ市内への地上侵攻の作戦を継続。周辺では避難者を乗せた車やトラックの列が続いている。ガザでの戦闘が始まった2023年10月以来、7回近く避難場所を変えた住民もおり、市内には現在も数十万人が残っているとみられている。ガザ保健省は17日、ガザでの戦闘開始以降の死者が6万5千人を超えたと発表した。

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