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パレスチナ自治区ガザから報道を続けてきた、朝日新聞のムハンマド・マンスール通信員
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 パレスチナ自治区ガザで朝日新聞の通信員を務めてきたジャーナリストのムハンマド・マンスールさん(29)が24日、ガザでイスラエル軍の攻撃を受けて死亡した。ガザ当局が発表した。

 マンスールさんが所属するNPO法人「地球のステージ」の代表理事で、精神科医の桑山紀彦さんが日本時間24日午後8時(現地時間午後1時)ごろ、NPOのスタッフから聞き取った話では、マンスールさんは同日、ガザ南部ハンユニスの自宅にいる時にイスラエル軍のミサイル攻撃を受けた。一緒にいた妻と乳児の長男も死亡したという。

 マンスールさんはもともとガザ最南部のラファに住んでいたが、イスラエル軍の攻撃から避難を繰り返し、最近、ハンユニスに家を借りたところだった。NPOのスタッフによると、桑山さんとの電話の1時間前までマンスールさんと連絡を取り合っていたという。

 イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が始まった2023年10月以降、ガザでのジャーナリストの死亡は相次いでいる。ガザ当局の発表によると、マンスールさんの死亡が207人目だとしている。中東の衛星放送局アルジャジーラは同局の記者1人も24日にガザで死亡したと報じている。

GAZA365DAYS マンスール通信員が見た戦場

 2023年10月7日、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスが、イスラエルに対する大規模攻撃を始めた。イスラエル側で約1200人が死亡、200人以上が人質になった。イスラエル軍は同日から、報復としてガザ地区への空爆を開始した。​イスラエルによって封鎖されているガザは、人やモノの出入りが厳重に制限されている。朝日新聞は、ガザの住民であるムハンマド・マンスール通信員に取材協力を依頼して、エルサレム支局の高久潤記者とともにガザの様子を伝えてきた。​戦闘が始まり、マンスール通信員は何を思ってきたのか。高久記者とのやりとりから振り返る。(2024年10月7日公開)

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