栄養失調で病院に搬送された生後半年のセワルちゃん=母のナジュワ・アラムさん提供

 イスラエルがパレスチナ自治区ガザへの支援物資の搬入を停止してから、2日で2カ月がたった。食料や医薬品は払底し、人道状況は2023年10月の戦闘開始以降で「最悪の水準」(国連)にあるとされる。子どもたちの間にも栄養失調が広がり、国連などはイスラエルに物資搬入の再開を求めている。

 大きく浮き出たあばら骨。今にも折れそうなほど細い手足。宙をさまよう、うつろな視線。

 ガザ中部ヌセイラトの難民キャンプに住むナジュワ・アラムさん(23)が通信アプリで送ってきた写真には、病院のベッドで横たわる生後半年の長女セワルちゃんの姿が映っていた。

「娘が命を落としてしまう」

 人質の解放をめざすイスラエ…

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