東邦ガスの山碕聡志社長=名古屋市熱田区、高橋豪撮影

 4月に就任した東邦ガスの山碕聡志社長(61)が、朝日新聞の取材に応じた。同社は主力のガス事業に依存した事業構造の転換を進めている。国内外でコスト高がのしかかる中、どのようにかじ取りを進めていくのか、展望や課題意識を聞いた。

 同社はガス以外の「戦略事業」を2030年代半ばに、いまの5倍ほどに拡大し、ガスと並ぶ規模に伸ばす目標を掲げる。

 なかでも当面の投資計画では電気事業へ最大の500億円を投じる方針で、山碕社長は「ガスとセットで売る余地は十分にあり、顧客が徐々に増えている」と手応えを語る。変動する原料の調達価格への対応が課題で、自社で大規模電源を持ち、蓄電池の設置も進める。

 昨年度は家庭用ガスの営業組織を見直した。関連の新規サービスも力を入れていくとし、「できるだけ顧客のそばにアンテナを置き、リフォームやハウスクリーニング、宅配水などを提案してきたが、新しいサービスも早期に実現したい」。

 一方で、主力のガス事業につ…

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