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キュウリの雌花の下には、小さなキュウリがついている=2024年6月24日、福島県須賀川市
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 キュウリは一年中出回っていますが、夏が本来の旬。暑さが厳しい中、冷やしたキュウリを口にすると、体のほてりを鎮めてくれるように感じます。福島県は、夏から秋にかけての出荷量が日本一。県を代表する産地の一つ、須賀川市では露地キュウリの盛りを迎えています。(大村美香)

 6月21日午前6時過ぎ。横浜市の中央卸売市場に福島県のJA夢みなみ組合長の佐々木一成さんや、須賀川市などJA管内13市町村の代表者ら約30人が集まった。トップセールスのためだ。

 トップセールスは産地のトップらが消費地を訪ねて行う特産品の売り込みイベント。卸売市場では各品目の出荷が本格化するシーズン初頭によく開かれる。まとまった量の品物を絶やすことなく市場へ送れないと、こうした販促はできない。力のある産地の証しでもある。

 この日は、キュウリをはじめ、トマト、ナスなどJA管内の野菜を並べ「キュウリやトマトを食べて今年の暑い夏を乗り切って」と口々にPR。見ていた市場関係者は「首都圏に近く鮮度が良い。我々にとって大事な産地です」と話していた。

 翌週、須賀川市へ行き、トップセールスにも参加した農家、佐久間広幸さん(61)のキュウリ畑にお邪魔した。

 キュウリのつるがネットを伝いながら、人の背丈ほどに成長している。あちこちで花が咲き、長さ20センチほどに育ったキュウリの実が下がる。

 30アールの畑に約1600本のキュウリを植え、妻と栽培している。2人で管理できるぎりぎりの本数だという。

 夏の最盛期には、朝4時からと夕方3、4時からの1日2回収穫する。キュウリの成長は早く、「一晩で5センチくらい伸びていることがあります」と佐久間さん。

 話しながらも、茎の様子を見…

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