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東京製鉄社長 奈良暢明(なら・のぶあき)1970年生まれ。京大卒業後、93年に東京製鉄入社。12年に総務部長を経て取締役に就任。23年から現職

 鉄鋼メーカーの東京製鉄が、二酸化炭素(CO2)の排出量が「ほぼゼロ」という鋼材を売り出しました。どんな鋼材で、狙いは何か。奈良暢明社長に聞きました。

主要100社景気アンケート

朝日新聞の「主要100社景気アンケート」で、各社の経営陣にインタビューした内容を随時配信します。

 ――鉄鋼業界が出すCO2は全産業の排出量の38%を占めており、「脱炭素」が課題です。

 「高炉による製鉄では鉄鉱石や石炭を原料に使うのに対し、東京製鉄が取り組む電炉法では、鉄スクラップを電気炉で溶かして鋼材に再生しています。製造時のCO2排出量は高炉法の5分の1と、鋼材1トンあたり0.4トンしかない点が注目されています」

 ――7月にはCO2の排出量が1トンあたり0.1トンという「グリーンな鋼材」を売り出しました。

 「製造時の排出量をほぼゼロ…

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