Smiley face

 高校生に向けて、恋人との間で起きる「デートDV」をテーマに講話を続ける養護教諭がいる。きっかけは20年以上前、泣きながら保健室にきた女子生徒と出会ったことだった。

 「思い込みに『待った』をかける内容です」

 3月中旬。長野南高校(長野市)の佐藤知子さん(50)は1年生の生徒たちに語りかけた。

 「服や髪形を恋人の好みに合わせる」「メッセージが届いたら即レスしなければいけない」

 佐藤さんはカップルのこんな行動を挙げ、2人に上下関係ができてくると、相手を暴力で支配する構図につながると説明した。

写真・図版
佐藤知子さんの講話を聞く生徒たち=2025年3月19日、長野市の長野南高校、高木文子撮影

彼女は泣いても別れなかった

 また、DV被害者は圧倒的に…

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