女性宿泊客に薬物を飲ませて性的暴行を加えたなどとして、準強制性交や県迷惑防止条例違反などの罪に問われた岡山県里庄町新庄のゲストハウス経営の男(51)に対する論告求刑公判が3日、岡山地裁であった。検察側は懲役28年を求刑し、弁護側は心神喪失だったなどとして無罪を主張して結審した。判決は9月24日に言い渡される。
検察側は論告で被害者は10人にのぼり、このうち9人がゲストハウスの宿泊客だったと指摘。そのうえで「ゲストハウスを性欲を満たすための罠(わな)として利用した、ほかに類を見ない極めて悪質な犯行。被害者は厳重な処罰感情を抱いており、社会に与えた影響は極めて大きい」などとして、懲役28年を求刑した。
弁護側は、男は統合失調症もしくは類似の精神疾患に罹患(りかん)していたと主張。「善悪の区別がつかず、行動をコントロールする力を失っており、(犯行は)心神喪失下のもので無罪」などと訴えた。