鳥取県内を走る二つのラッピング列車が16日、デザインを一新し、鉄道ファンや観光客らが出発式に詰めかけた。
JR西日本が山陰線の主に鳥取―米子間で運行している「名探偵コナン列車」(2両編成)は5代目のデザインになった。白を基調とした「白の車両」には主人公のコナン君と仲間たち、「黒の車両」には対立する黒ずくめの組織のメンバーが描かれている。
この日は、原作漫画の作者青山剛昌さんの出身地・鳥取県北栄町にあり、「コナン駅」と親しまれる由良駅で臨時列車の出発式があった。コナン君や平井伸治・鳥取県知事らがコナン君の決めポーズで出発の合図をすると、列車が倉吉駅(同県倉吉市)に向けて出発。向かいのホームにはカメラを構えた観光客らが多く集まった。
青山さんの父泰陸(ひろみち)さん(92)も出席し、車内のコナン君のイラストなどを見学。「コナンに興味のある人には喜んでもらえると思う」と話した。列車は17日から定期運行される。
一方、スズキの大型オートバイ「Hayabusa(隼(はやぶさ))」にちなんだ若桜(わかさ)鉄道の「隼列車」(1両編成)は4代目のデザインに一新された。隼駅(同県八頭町)で出発式典があり、吉田英人町長が「桜をモチーフにした素晴らしい列車ができ上がった。ライダーの皆さんに喜んでもらえると思う」とあいさつ。若桜駅(同県若桜町)に向けて出発した列車と、県内外のナンバーを付けたオートバイの隼10台以上がしばらく並走し、新デザインを祝った。